前回の投稿で土地には価格が4つ(一物四価)あることについてお話しました。
今回はその内容を伝えさせて頂きます。
一物四価とは、「公示地価」、「固定資産税評価額」、「相続税路線価」、「実勢地価」の4つがあります。
「公示地価」とは、土地売買の取引価格の指標とするもので、国土交通省により毎年1月1日に公表されます。全国の主要な地点である約2.3万地点での更地としての価格を鑑定し、3月下旬頃に公表されます(建物がある土地でも更地の鑑定価格が公表されています)。
「固定資産税評価額」とは、固定資産税や不動産取得税、登録免許税など不動産取引の税金の計算の基となる価格になります。全国のほとんどの土地が対象のため、毎年ではなく、3年に1回(3年おきの1月1日時点)価格が更新されます。なお、3年間の間に、大きく価格が変動している場合や、都市計画道路によって道路が通されたりすると、修正が加えられることがあります。
「相続税路線価」とは、土地の相続税や贈与税の計算の基となる価格になります。国税庁が毎年1月1日を基準日として、7月初旬頃に公表します。相続税路線価は、土地全体の価格をさすものではなく、道路に価格が付きます。所有地が接している道路に付いた価格に、土地の面積を掛け合わせることで、相続税を計算する際の評価額を求めることができます。
これまでの公的な土地価格は、あくまでも土地取引の目安に使われるか、税金の計算に利用されるものになります。
今回は不動産取引の際に関係してくる税金を計算する3つを価格についてお伝えさせて頂きました。
次回は残る1つの価格、「実勢地価」についてお伝えさせて頂きます。